「エッセイ」カテゴリーアーカイブ

青年会の福田先輩を想う

先日、青年会の福田先輩がお亡くなりになりました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
福田先輩と青年会事業を一緒に行ったことはありませんが、青年会の会計監査では何度もご指導頂きましたし、様々な昔の青年会事業の話をその都度、春日の居酒屋の「遠州屋」や「萬月」で伺いました。
青年会の50周年記念事業では岩崎先輩との対談形式で、様々な昔からの青年会での出来事や歴史を2時間以上伺い、記事にしたこともありました。
また青年会の総会では監査代表をお願いしていましたが、総会が始まってもなかなか現れないため、会社に電話しても不在…。携帯は所持していないので、会社隣の遠州屋へ試しに電話してみると、お店で飲んでいて「よしわかった!いますぐ会場に向かう!」と言って、青年会総会に途中参加して頂いたりと、想い出は数限りなくあります。
そんな青年会に50年以上も会員として長い間在籍してくださり、温かく青年会活動を見守ってくれました。
本当に、ありがとうございました。ゆっくり休んでください。

(広報担当委員 奈良部年緒)

みんなの文京広場『まわり舞台』

新井浩二 西地区2班/(株)東洋ハウス

7年前に耳の聞こえが悪くなったように感じて近くの病院で診察を受けました。診察後、医師に「大学病院を紹介します」といわれ、順天堂医院で検査を受けました。「鼻の奥の喉の部分に約3センチの癌があります。上咽頭癌(じょういんとうがん)のステージ 4Aです。至急入院して治療が必要です。」との話。晴天の霹靂でした。1週間ほどの間に仕事の引継ぎ、支部役員の皆様へ病状をお話しし、当時の小能幹事長に支部長代理をお願いし入院しました。患部への放射線照射、抗癌剤の点滴、上顎部の手術など過酷な治療と副作用を繰り返し、支部の皆様からの温かい励ましに救われ、幸いにも 6か月後に癌は消滅しました。「今後の5年間は経過観察期間です」と医師に言われ病後の生活が始まりました。医学誌を見ると、上咽頭癌のステージ 4Aの患者の5年後の生存率は50%以下でした。そこで、これから5年間は何が起こっても驚かない、何か今までと違ったことを始めようと思いました。そこで、三つのことをはじめました。
一つ目は、早起きです。朝6時前に起きて外に出て朝の空気をいっぱい吸ってから空を見上げ雲の流れる様子を見ながら朝のストレッチです。病後の弱った体に鞭打って体操、スクワットなどをします。体を動かせることが嬉しい。体幹を鍛えるのは、使わなくなった昔のゴルフクラブでの素振です。雨の日以外はしています。体幹はしっかりしてきましたが、ゴルフのスコアは年々下降線をたどっています。(これはセンスの問題?)
二つ目は、「帽子」を被ることです。抗癌剤の副作用で一度抜けた毛髪は回復途上でしたがやや頭がさみしくなってきました。季節ごとに材質や色、形など気に入ったものを被っています。オードリー・ヘップバーン主演の映画「麗(うるわ)しのサブリナ」でハンフリー・ボガートの帽子姿が渋くていいですね。このお話は新婚旅行の船旅に行く船のデッキでボガートが被っている帽子のつばの角度をヘップバーンがちょっと直してまた被せてあげる、というハッピーエンドで終わるストーリーがしゃれています。私も今、ボガートが被っていたような冬用のダークブルーのウサギの毛の帽子を被っています。うちのヘップバーンもおかげ様で私の帽子の趣味は認めてくれています。
三つ目はオペラを見ることです。テレビでは「オペラ座の怪人」など見ていましたが、生で見たことはなく、4年前の秋に妻と東京文化会館でヴルディ作曲の「椿姫」とプッチーニ作曲の遺作となる「トゥーランドット」を見ました。「椿姫」はパリの社交界を舞台にした悲恋の物語、世界中で最も上演回数の多い人気作品です。「トゥーランドット」はこれも異国の王子と敵対する国の王の一人娘と、奴隷女との三角関係の悲恋の物語です。劇中のアリア「誰も寝てはならぬ…」は愛の告白のメロディーで、最後に「必ず勝つ」と叫ぶところでクライマックスに達します。それで、フィギュアスケートの音楽に使われたりするのにピッタリなのです。初めての生のオペラはとても印象深いものでした。男女の愛憎劇はいつの時代にも永遠のテーマですね。その後は新型コロナにより残念ながら事前に予約したプッチーニ作曲の「トスカ」など海外オペラの日本公演が中止となってしまいました。プッチーニは 1920年代に自分のオペラの集大成を目指して「トゥーランドット」の作曲を始めました。最後の部分を作る途中でなんと!「咽頭癌」が発見され入院し手術を受けましたがその甲斐もなく1924年11月29日に66歳で他界しています。このことを知ってから私はプッチーニを身近に感じるようになりました。人生は回り舞台といいますが、またオペラが見られる日を心待ちにしています。

支部報639号 編集後記

『情報』
広報担当委員長 綱島陽介

先日、大学入試の共通テスト(昔の共通一次、センター試験)に令和7年度から試験科目「情報」が追加されると発表されました。以前からネットニュースなどで、小学校でもプログラミングの授業がスタートするようなことは何となく聞いていましたが、ついに大学入試科目にまでなったのかと、かつては電脳系オタク少年だった私も興味を持ったので、どんなものかとサンプル試験問題を解いてみました。率直な感想としては、良くも悪くも、10年前であれば大手IT企業の新入社員研修レベルです。高校生がこんなことまで授業で教わるようになるのかと驚いたと同時に、この授業を受けていたら逆にコンピューター嫌いになりそうな気もしました。国としては、ITを駆使できる人材を何とか大量に育成したいのは分かるのですが、この授業やテストを導入して果たしてIT人材の裾野は広がるのか?疑問ではあります。アップル、マイクロソフト、フェイスブックなどの巨人たちは、稀有の才能を持ったコンピューターオタクが立ち上げ、それをアメリカ社会が面白がって育てて今に至ります。決して授業やテストで高得点を取った人々が作ったのではないのです。日本発で世界に通用するITサービスが今後出現するのか?日本型の人材育成力が真価を問われているような気がします。

『電気スリッパ』
広報協力委員 鈴木研次

寒いんです。とにかく寒いんです。東北で生まれて、北海道や長野県で育った私ですが冷え性なのです。
最近、「電気スリッパ」なるものを購入しました。あまり奇をてらったものには手を出さないたちなのですが、衝動買いです。“安物買いの銭失い”の私は、これは失敗してもいいから試してみたいと思わせる何かがあったのだと思います。
デンキスリッパ…昭和30年代を彷彿とさせるネーミングですが、使ってみると頭寒足熱を実践できます。これだけでは足りないので、電気ひざ掛けと弱めのエアコンの合わせ技で寒さをしのぎます。仕組みは、電気毛布の室内ブーツ版といったところでしょうか? 左右のブーツに電気コードがつながっていて、それぞれの足を温めてくれます。電気代は1時間で0.5円とお安く仕上がっています。足を組むこともでき、狭小な私の事務室ならそのまま歩き回れます。
ただ、歩くとコードやスイッチがガラガラとついてきます…危ないです。コードが椅子の足に絡みます…イライラします。事務室を出るときはいちいち脱いで、戻ったらまた履きます…面倒です。スイッチも消し忘れます…無駄です。暖かいので気に入っていますが少しお荷物です。
やらなければいけないのは電気スリッパではなく、体質改善です。この冬もまた間違った方向に行ってしまいましたが、特に反省もしない自分に少しがっかりしています。

支部報639号 編集後記

『ライフライン』
広報協力委員 荒井慶昌

8月21日夕刻、文京区と新宿区の一部でガスが停止してしまうという不測の事態が起こり、約6,500戸の住民がてんやわんやの大騒ぎとなりました。付近一帯があんなにパニックになったのは、全盛期の SMAPが街ブラで商店街にロケに来た時以来だと思います。私自身はと言えば、自宅が「オール電化」の環境だったため事なきを得たのですが、なんだか話題を共有できず取り残されたような気持もあります。飲食店なども軒並み休業を余儀なくされ、真夏の暑い盛りだったことで、一週間近くお湯が出ない=お風呂に入れない事が最も不便を生じたようです。東京ガスもひたすらクオカードを配って平謝りですが、そもそもの原因は水道管からガス管への漏水だとか。
10月3日には、和歌山市で水管橋が崩落し約6万戸が断水する事態となりました。こちらは電気に並ぶライフラインの要、水の停止なので現地は更に狂騒曲の様子を呈しているのではないでしょうか。現在、全国には同程度の水道管が5千か所以上あるそうです。
どちらも共通して言えるのは、いざ起こってしまった時の復旧にものすごく時間がかかる事です。老朽化が原因か、はたまた杜撰な管理が問題かはその時点では待たされる方としてはどうでもよく、ひたすら一日千秋の思いでまだかまだかと祈るしか手立てがありません。

『「トリマ」アプリ』
広報協力委員 鶴賀谷卓

スマホに万歩計機能がある。それを「Coke On」アプリに連携させて、毎週の目標歩数を設定し、目標を達成するとスタンプが1個貰える。スタンプが15個貯まるとCoca-Colaの自動販売機で好きなドリンク1本と交換ができる。このアプリで5本くらい交換した。歳をとると脚から衰えるというので頑張っている。
「Coke On」アプリだけでなく、5日前に「トリマ」というアプリもインストールした。「トリマ」は、MapFanの地図サービスで知られるインクリメント Pが提供するアプリで、歩数や自転車、クルマ、電車などで移動した距離に応じて独自の“マイル”を獲得でき、それを電子マネーなどに交換できるようになっている。
私の毎日の歩数は平均して8,000歩、一週間で56,000歩、1歩50cmとすると毎日4kmくらい歩いている計算になる。
「トリマ」では、10万マイルで1,000円分と料率は低いが、銀行振込による現金への交換も可能らしい。現在、「トリマ」でのマイル獲得状況は、1,600マイルである。千円の道も一歩からの気持ちで健康を維持したいと思っている。

今どきのデジタル地図サービス事情

綱島陽介 南地区1班/(株)ツナシマ

皆さん地図はどのような場面で見ていらっしゃいますか?職業柄、ほとんど毎日何らかの形で地図を見る機会があるのではないかと思いますが、改めて考えると、専門的な用途以外にも日常的に地図を見る機会が昔より増えている気がします。地図というコンテンツ自体は昔からそんなに変わらないのですが、スマホ、カーナビなどデジタル技術の進歩のお陰で、地図の活用方法や楽しみ方が昔に比べて格段に広がっていると思います。そこで今回は注目すべきデジタル地図サービスをごく一部ですがご紹介したいと思います。

(1)Googleマップ

言わずと知れた、デジタル地図サービスの王者です。サービス開始は2005年、今では一般の方にとっても無くてはならない生活インフラとなりましたが、革新的なのは地図ポイントを住所や座標といった位置情報で検索できるだけではなく、関心事で検索できるようにしたこと。地図の厳密な正確さよりも、多様なニーズに応える割り切りを優先させるところが欧米っぽいですね。この Googleマップですが、カスタマイズも簡単で、 Googleマイマップという機能が用意されています。ちょっとした旅行や移動などで、経由地や目的地にピンを打ってその道順を Googleマップで共有ということがあっという間に出来てしまいます。私も物件案内するときに物件位置をお客さんと共有するときに使ったりしてます。このGoogleマイマップは何と無料!ものは試しで一度試してみて下さい。

Googleマイマップ
-こんなカスタマイズがわずか数クリックで可能

(2)重ねるハザードマップ

こちらは純国産、官製のデジタルマップです。「ハザードマップポータルサイト」という国土交通省が運営しているサイトから見ることができます。重要事項説明でハザードマップについての説明義務が課せられてからは業界内の認知度は上がってきています。この重ねるハザードマップの良いところは、やはり色々な災害リスクを一度に確認できること。重ねるハザードマップで日本全土を俯瞰してみると、災害の中でも土砂災害リスクがある地域が圧倒的に多く、やはり日本のほとんどが森林・山地なのだと改めて気付かされます。ちなみにこのマップは拡大しすぎると災害リスク情報が表示されなくなりますのでご注意下さい。この辺が一般の方には分かりにくいところかも。

(3)スーパー地形

こちらはスマホの地図アプリです。表示するのは地図というより地形ですね。実用的というよりは趣味で使われる方が多いと思います。この地形図の良いところは、高低データを多少強調して3D化しているので、平野部と山岳地域が明確に区別できますし、近年埋め立てした場所も分かりやすく表示され、東京は江戸時代以前の古地図のようにも見えてきます。弊社の地元、湯島も昔は半島のような台地だったのかと気付くと、何故神社のような古くからの名跡がその場所にあるのか理由が分かってきたりもします。江戸城も築城当初は陸の縁に建てられて、背後は海か沼地が広がる場所だったのでしょうか。東京が現在の形になるまでは、想像を絶する土木工事が何百年も行われたのですね。ちなみにこのアプリ、残念ながら有料です。

今回ご紹介したのはごく一部なので、皆さんもお気に入りの地図サービス・アプリをぜひ探してみて下さい。新たなライフスタイルにつながるかもしれませんよ!

支部報639号編集後記

『ライフライン』
広報協力委員 荒井慶昌

8月21日夕刻、文京区と新宿区の一部でガスが停止してしまうという不測の事態が起こり、約6,500戸の住民がてんやわんやの大騒ぎとなりました。付近一帯があんなにパニックになったのは、全盛期の SMAPが街ブラで商店街にロケに来た時以来だと思います。私自身はと言えば、自宅が「オール電化」の環境だったため事なきを得たのですが、なんだか話題を共有できず取り残されたような気持もあります。飲食店なども軒並み休業を余儀なくされ、真夏の暑い盛りだったことで、一週間近くお湯が出ない=お風呂に入れない事が最も不便を生じたようです。東京ガスもひたすらクオカードを配って平謝りですが、そもそもの原因は水道管からガス管への漏水だとか。
10月3日には、和歌山市で水管橋が崩落し約6万戸が断水する事態となりました。こちらは電気に並ぶライフラインの要、水の停止なので現地は更に狂騒曲の様子を呈しているのではないでしょうか。現在、全国には同程度の水道管が5千か所以上あるそうです。
どちらも共通して言えるのは、いざ起こってしまった時の復旧にものすごく時間がかかる事です。老朽化が原因か、はたまた杜撰な管理が問題かはその時点では待たされる方としてはどうでもよく、ひたすら一日千秋の思いでまだかまだかと祈るしか手立てがありません。

『「トリマ」アプリ』
広報協力委員 鶴賀谷卓

スマホに万歩計機能がある。それを「Coke On」アプリに連携させて、毎週の目標歩数を設定し、目標を達成するとスタンプが1個貰える。スタンプが15個貯まるとCoca-Colaの自動販売機で好きなドリンク1本と交換ができる。このアプリで5本くらい交換した。歳をとると脚から衰えるというので頑張っている。
「Coke On」アプリだけでなく、5日前に「トリマ」というアプリもインストールした。「トリマ」は、MapFanの地図サービスで知られるインクリメント Pが提供するアプリで、歩数や自転車、クルマ、電車などで移動した距離に応じて独自の“マイル”を獲得でき、それを電子マネーなどに交換できるようになっている。
私の毎日の歩数は平均して8,000歩、一週間で56,000歩、1歩50cmとすると毎日4kmくらい歩いている計算になる。
「トリマ」では、10万マイルで1,000円分と料率は低いが、銀行振込による現金への交換も可能らしい。現在、「トリマ」でのマイル獲得状況は、1,600マイルである。千円の道も一歩からの気持ちで健康を維持したいと思っている。

支部報638号編集後記

『生き残りをかけて形を変える』

新型コロナウイルスが発生してから1年以上経ちますが、一向に収まる気配がありません。いや変異株というさらなる強敵が現れて、感染者や重症者を増やしている状況です。世界を脅かすウイルス、そして新型の変異株、これもどこから生まれてきたのか?
人類を脅かしてきた感染症として考えてみますと、天然痘は紀元前からあったとされており、日本では遣唐使が中国から持ってきた天然痘で、当時の人口の約3分の1が亡くなったようですが、1980年頃には根絶宣言がなされました。また結核やマラリアも紀元前からあったとされており、南米の古代文明はスペイン人がもたらした感染症で滅びたとも言われています。そしてペストも根絶はされていませんが、治療法などは確立されています。
新型インフルエンザについては、1900年初頭から「スペインかぜ」として大流行して、今から2年ほど前まで大流行していましたが、治療法や予防法が確立されています。しかしそれでもウイルスや菌は生き続けています。このウイルスや菌ですが、弱まっても生き残れるように、また人間と末永く共存共栄できるように変化しています。新型コロナウイルスも現在は変異株に圧倒されていますが、完全に消滅されないように形を変えて、また効力を弱めて、人間と共存共栄できる形に変わってゆくのかもしれません。
我々の不動産業もこれからの営業方法や運営方法を、今一度考えてゆく時期にきているような感じがします。
それはリモートやIT重説を極めてゆくのではなく、業界の仕事の在り方を全体的に考え直し、ウイルスと共存共栄できるようになってゆき、形を変えてゆける者が生き残れるのでしょうか?
(広報担当委員 奈良部年緒)

『コロナ禍から1年のいま』
去年の5月にも支部報の編集後記を自分が担当させていただいたのですが、その時の原稿を読み返してみると、緊急事態宣言下のGWでステイホームが想像以上に苦痛だったという趣旨のものだったのですが、去年書いている時には、まさか一年後のGWもほぼ同じような状況になっているなど思いもしませんでした。
とは言いましても、個人的には去年ほど絶対に外出を控えなくてはならないという緊迫した感じではありませんでした。
しかし、コロナに対する捉え方も人によってかなり温度差があるので、よく言われていることですが、コロナによる社会の分断を感じます。
実際に、自分では新しい生活様式に気を付けコロナに十分気を付けているつもりなのですが、兄の目にはだらしなく映るらしく、実家に高齢の母がいることもあり、母を心配する兄と先日言い争いになりました。
兄とは、すぐに仲直りしたのですが、こういった対立は自身の年齢や健康状態によりコロナをどれほど恐れているか、また自身の生活に経済面でどれほどコロナが影響しているかなどによって複層的に立ち位置も違いますので、かなり複雑でしょうし、こう言った対立は、価値観だけではなく、もはや死生観の違いでもあるでしょうから簡単に溝が埋まりそうにはありません。
とはいえ、望みの綱であるワクチンの接種もようやく始まりましたので、来年のGWには普通に旅行もできるようになり、社会の分断もある程度解消されているのではないでしょうか。
2年続けて同じ時期に編集後記を書いたことで、同じ題材で同じような内容の雑文を書いてしまったことを猛烈に反省している今の自分は、絶対来年にはそうなっていてほしいと切に願っております。
(広報協力委員 寺村安弘)

みんなの文京広場『保険業界から転身して』

北地区2班(株)Pier37(ピアサーティーセブン)鈴木研次

「勉強などもう一生しない!」そう思ったのは3年ほど前、宅建の試験に合格した日でした。それが間違いだと気が付くまでにそう時間はかかりませんでした。損害保険会社から転身し畑違いの世界に飛び込んだ私ですが、見るも聞くも新しいことばかりで今だに勉強の毎日です。
初めて「チンパツ」という言葉を聞いた時には、「いつにしますか?」という言葉に救われなんとか意味を理解したものの、「サキモノ」は全くわからず「あ、そうなんですね」と言ってそそくさと電話を切り、「セイホ(生活保護)」と言われた瞬間に私の思考回路は前職に戻ってしまい、反射的に「え?生命保険ですか?」と返すなど数々の間抜けな間違いを犯してきました。
こんなちんぷんかんぷんを何度も繰り返しているうちにごまかしてはまずいと思い、業界初心者であることを正々堂々と白状するようになりました。この方がずっと気が楽ですし、打ち明けることによって親切に教えていただくことも多々あります。本当にありがたい限りです。
今だにこんな毎日ですが、とても印象的だった出来事がありました。それは、お客様の依頼を受けて代理人として競売に参加(入札)した時のことです。何から何まで初めてのことでしたが、興味深かったのでいくつかご紹介したいと思います。
まず不思議に感じたのが、細かな端数をつけての入札価格がとても多いのです。例えば、マンションの入札では32,000,001円みたいな感じです。1円でも高くという思いが詰まっていて、何としてでも買うんだという闘志を感じます。実はこれが検札官泣かせで、当日実際にあったのが「10,000,560円」という入札でした。

検札官の1回目の読み上げ。「いっせん、とび とび とび とび 560円」。隣の補助人の「一千万の”万”が抜けている!」という指摘を受け、2回目、「いっせんまん、とび とび とび 560円」。再び、助っ人に今度は「”とび”の回数が1回足りない!」と言われ、3回目でようやく正しく読めました。
あと結構多いのが、下3桁に7を並べる入札です。〇,〇〇〇,777円。気持ちはわかりますが、真剣なだけにおかしさが増します。
もう一つ当日の出来事です。保証金(申込金)の着金が期限に遅れて入札資格がなくなった人がいました。その理由とともになんと入札者の個人名が読み上げられ、冷酷にも失格が告げられたのです。その瞬間、後ろの方から“えっ”とも“うっ”ともつかない嗚咽が聞こえてきました。多分本人でしょう。なんとも気の毒な話ですが、とても間抜けです。
小一時間の出来事ですが、会場では一言も発してはいけない厳粛かつ静寂の中で行われるだけに、笑ってはいけないコントを見ているようでした。
普段の仕事とはまた違った視点から、不動産業界の面白さ、奥深さを知った日でした。
仕事上まだ目立ったトラブルはないものの、これから件数が増えていくにつれ(増えていって欲しい!)、様々な問題も発生してくると思います。
サラリーマン時代には気が付きませんでしたが、不動産業も到底一人では生き延びることができない業界であることを日々実感しています。応援していただいている皆様に感謝の毎日です。

みんなの文京広場『故・小能義雄さんの訓え』

北地区2班(株)寺村企画 寺村光司

支部長になって時間が経ったある時に小能さんから「業界以外の人との交流を深め、不動産業界の社会的地位を向上させることが必要ではないか。」という指摘を受けました。わたしは不動産業界での自身の存在を高めることにきゅうきゅうとしていましたので、はっとして頬を叩かれた感じでした。ではどうすればいいかと思っていたところ、故・八木田氏(文京区民新聞社社長)から元区長の故・遠藤正則氏を応援する少人数の集まりがあるから来ないかと誘われ、参加することになりました。そこで初めての方数人に紹介されました、その中のお一人でいま最も多くのお付き合いをさせて頂いている方が、湯島天満宮宮司の押見守康さんです。
ある日小能さんから、「今度文京区観光協会の副会長にならないか。」と言われ全く理解できないでいると「いいな」と言われ、「はい。」とお答えしました。総会の会場へ行くと役員名簿の副会長のところに私の氏名が書いてありました。びっくりしていると紹介をされ就任しました。それからはや十数年になります。
東京商工会議所文京支部事務局長から不動産業界として事業に協力してほしい旨の勧誘がありました。入会すると、ある勉強会があるからと言われ、早速 15分ほど不動産業界について話をするように言われました。レジュメを作成して全宅保証の消費者に対する保証金一千万円のことからはじめ、業協会の組織等々を説明し、現在の市況などの話をしました。会員には支部の会員が多数おられます。
故・上野区議会議員から「明るい社会を作る文京区民の会」(文京明社)への入会を誘われ、しばらくすると押見宮司から副会長を引き受けるよう要請され、平成 22年には「会長 16年になるからあとは君がやってくれ。」とあとを託されました。私も今年で 10年になります。その間に、支部からも支援を頂き、小能支部長、新井前支部長、井上幹事長、中村委員長、佐藤区議にもご参加を頂きまして、道路清掃・マラソン大会支援・ビーチボール大会支援・わんぱく相撲支援等色々な活動を行っています。文京明社の上部団体としては東京明社・全国明社があります。東京明社では副会長を仰せつかっています。
これもまた押見宮司からの要請ですが、東京都警察官友の会の富坂支部の面倒を見てくれと頼まれ、支部長をお引き受けしまして、会員 22名となり、毎年総会を開催するまでになりました。中村総務委員長(実用ライフサポート(有))には副支部長をお願いし、川辺副支部長((株)後楽土地)・岡野さん(エイセンハウス(有))・長谷川さん((有)はせがわ住販)・松本さん(松本住販(有))・三浦さん((株)タープ不動産情報)にもご入会いただいております。本富士支部には小能支部長((株)日生不動産)、大塚支部には新井前支部長((株)東洋ハウス)がおられて活躍をされています。
今は解散してしまったのですが、文京区産業連合会という会がありましてぜひ入会させてほしいと事務局に通っていたのですが、なかなか入会できずにいたのですが、突然入会がかないまして。文京の各業界の方々とお会いすることができるようになりました。会長は東京ドームの故・林有恒社長が務めておられまして、親しくお話をさせていただきました。林社長には、故・藤田和夫会長が音頭を取られ、帝国ホテルで開かれた三井不動産の故・田中順一郎会長の叙勲の会でお目にかかり、お話をさせていただいて面識を得ました。
以上非常に雑駁な話になってしまいましたが、お読みいただきましてありがとうございます。

支部報637号編集後記

サムライブルー
2021年も依然としてコロナの脅威は人々を苦しめています。そんな状況においては正直あまり喜ばしくない話題が多い中、そのコロナの影響を受けた事で昨年2020年10月に史上初の歴史的な出来事がありました。
サッカー男子日本代表が国際親善試合を行ったのですが、国外での開催だったため国内リーグ所属選手の遠征を控えるという意味合いもあり、なんと招集された25人の代表選手が全て海外のクラブチーム所属という、まさに「オール海外組」と呼ばれる陣容でした。更に特筆したいのは、選出された選手たちの所属先は同じアジアや中東ではなく、100%欧州リーグに所属しているメンバーのみで構成されているという点です。
海外、殊に欧州で活躍する日本人選手がこんなに増えたのかと、肝心の試合内容はともかく、その事実にとても興奮しました。
スターティングメンバーだけならば全員が海外組での試合も以前にあったのではと調べてみると、意外な事に、それでもさらに前年2019年での試合が初にして、しかもその一度だけ。ゴールキーパーの海外進出が他のポジションより遅かったことが理由のようです。 こういった明るい話題に期待が出来る、スポーツの祭典「東京オリンピック・パラリンピック」の動静がなんとも気になるところです。(広報協力委員 荒井慶昌)

注目の王子を散策
一昨年の末に妻の実家、北区の王子へ引っ越しした。元々、北区志茂五丁目の赤羽で生まれて、板橋区へ引っ越す11才まで赤羽で過ごした。赤羽出身の私が縁あって王子のある北区へ戻ってくるのも何かと感慨深い。
その王子が、2021年はアツい !? 2月14日(日)からは新一万円札の顔としても注目される「渋沢栄一」が主人公の大河ドラマが放送スタートする。日本資本主義の父とも呼ばれる渋沢栄一は人生の拠点を北区・飛鳥山の地において王子とゆかりが深いらしい。北区役所の主導で、「東京北区渋沢栄一プロジェクト」なるシティプロモーションもスタートしているようだ。
王子に引っ越ししてきて妻と周辺を散策するのも楽しい。東京十社めぐりの一つに数えられる王子神社の近くにある蕎麦屋・喜久家は、そばが美味い。平日のお昼時などはランチメニューのカツ煮定食が人気のようだ。天ざるを頼めば海老天はでかいし、揚げたての海老天は15cmはある大きさだ。熱々で提供され衣はサックサク、エビはプリップリで何とも言えない。王子稲荷神社の参道には久寿餅で有名な石鍋商店がある。私は石鍋で寒天を買って、きな粉と黒蜜をかけて食べるのにハマっている。JR王子駅から徒歩1分の場所にあり、落語「王子の狐」の舞台となった扇屋の厚焼き玉子もダシがきき程良い甘さで大好きだ。王子周辺の名所としては、秋には紅葉狩りも出来る名主の滝、歌川広重の浮世絵・名所江戸百景にもある王子不動之滝も近くにある。そして、いわずと知れた都心の桜の名所「飛鳥山公園」は有名だ。春になったら妻と一緒に桜を見に行くのが楽しみでしょうがない。家の近くには、全邸南向きで10,000㎡超の敷地面積を持つというガーデンクロス東京王子も現在建築中で、いろいろと街づくりも進んでいる。
色々調べて王子の歴史を感じたり、美味いもの、近場にある穴場をもっともっと探したい。家の中でステイホームすることなく、はやく大手をふってお出かけできる日が来るといいですね。(広報協力委員 鶴賀谷卓)